亜南くじら「なのに、千輝くんが甘すぎる。」
千輝くんがこの世の女子全員の相手役だったらいいのに。
「無理して探すくらいなら 俺に片思いすれば?」
「好きな男 アイツじゃなくて 俺だろ?」
千輝くん、甘すぎます。 乾いた心に効きすぎます。
王道の「女の子に困っていないモテモテ男子が普通の女の子に恋をする」話。
「振り向いてもらいたくて、ひたすら頑張る女の子」の話に比べて
現実味がなくてファンタジーです。
千輝くんは他の女の子には塩対応だけれど、主人公に対しては
世界で一番優しい男の子。
読者側からも「…いやそれはどうだろうか?」と思う真綾の
「片思いの素晴らしさ論」を黙って聞いて、肯定もしないけれど
否定もしない。
それどころか、その「真綾のひたすら自己満足な片思い論」にのっての
「片思いごっこ」をしようと提案する。
@公式Twitterより
千輝くんを好きにならない。
だって、片思いごっこだもの。
この世界一幸せ者のヒロインはそう決心して、「片思いごっこ」という名の
「千輝くんとの甘い両思い生活」を始める。
千輝くんは本当に甘すぎます。
こんな男の子が世界中の女の子ひとりひとりの恋人だったら
戦争も核実験も起こらないだろうし全員が幸せになれるだろうし。
女の子ひとりにひとり、千輝くんが欲しい状態です。
今一番欲しい言葉をくれる人がいるって幸せなこと。
失恋した時に泣いてもしゃくりあげても、黙って見守ってくれる人がいるって
どれだけ心強いだろう。
何に対しても自信がない時に「大丈夫だよ」の言葉をかけてくれるだけでいい。
自分を否定する人間から守ってくれる人がいたら何もいらない。
千輝くんは魔法使いなのかな。
なんで、ほしいものがわかるんだろう。
なんで、私をそんなに甘やかすんだろう。
結構わたし意味不明なこと言ってるよ、あなたを傷つけているよ。
「なのに、千輝くんが甘すぎる。」
世界でひとり、自分に味方がいてくれたら。
それが私に世界一甘い、千輝くんだったら。
真綾の片思いごっこはまだ本当の恋を知らない、
自分の理解者を見つけるための甘い現実。
@公式Twitterより
如月真綾、16歳。人生初の告白は見事に玉砕…。
「もう絶対、告白なんかしない」と誓ったばかりのある日、
図書当番が一緒で学校一モテる千輝(ちぎら)くんに、失恋の傷を癒やすために
「片想いごっこをしよう」と提案される!
毎日、あまーい千輝くんに癒やされて、もっと近づきたいと思い始める真綾…。
でも、これは“片想いこっご”をしているだけ。
絶対に千輝くんのことを好きになっちゃいけないのに―――!!?